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OSのバックアップ機能に関して②

コールセンターコラム
先月のコラム「OSのバックアップ機能に関して(2016年3月8日掲載)」 に引き続き、バックアップ機能のご紹介をさせていただきます。 今回は、Windows 8から登場した機能である「ファイル履歴」のご紹介とWindows 7以降のバックアップ機能についてまとめさせていただきたいと思います。
前回ご紹介させていただいたWindows 7以降の「バックアップと復元」機能(※OSにより名称が異なる)とは違い、「ファイル履歴」については今のところOSごとの機能の変化はありません。そういった意味では把握しやすいと思います。
※注: 2016年3月に当社コールセンターで実施した実機検証結果に基づいて本記事を掲載しております。

●「ファイル履歴」機能の概要

  「ファイル履歴」は、Windows 8から新たに登場した機能です。   ・画像1:「ファイル履歴」のトップ画面 (例:Windows 10) 「ファイル履歴」のトップ画面     設定した間隔(10分ごと~1日1回間隔まで設定可)で、代表的なファイルを自動的にコピーして保存します。   パソコン内に保存されているファイル全てを対象としているのではなく、特に重要と考えられるバックアップ対象(ユーザーデータ)にターゲットを絞っており、設定した間隔で変更のあったファイルのみバックアップ保存するところが大きな特長です。 対象のユーザーデータの具体的な内容は、ドキュメント/ピクチャー/ミュージック/ビデオなどのライブラリー、デスクトップ、連絡先、お気に入り、OneDrive (※ただしOneDrive上で同期の指定をしたフォルダが対象) 等のデータとなっています。また、バックアップ対象の追加(初期状態より増やすこと)はできず、除外のみが可能となっています。  上記のような仕様とすることで、バックアップに要する記憶領域の容量の節約とバックアップ時間の大幅短縮を実現していると考えられます。   また、バックアップデータの保存先が、基本的に外部のみ指定可能となっており、同じハードディスク内(CドライブのデータをDドライブに保存するなど)を指定できないことも特徴です。 これはハードディスクの故障などを想定したことではないかと考えられます。   設定をして、外部メディア(USBメモリーなど)やネットワーク経由の保存先を接続しておけば、意図せずパソコンのハードディスクの容量を圧迫することもなく、特に意識せずとも代表的なフォルダのバックアップを外部に定期的にとってくれるため、初心者の方にはより適している機能ではないかと感じます。 注意点としては、設定時に利用した外部メディア等を取り付けていないとバックアップが継続されないという点があげられます。(※一度外部メディア等を取り外しても、再度取り付ければバックアップは再開されます。)   ※詳細なバックアップ手順については、マイクロソフト社や各パソコンメーカーのホームページ等をご確認願います。   復元画面は下図 (画像2) のような画面となっています。画面下部にあるボタンで、復元したいデータの保存日時を簡単に切り替えることができます。   ・画像2:「ファイル履歴」の復元画面 (例:Windows10) 「ファイル履歴」の復元画面

●Windows 7以降のバックアップ機能についてのまとめ

  2回にわたり、Windowsのバックアップ機能についてご紹介させていただきましたが、おおまかな全体像は把握いただけましたでしょうか。 前回ご紹介させていただいたWindows 7の「バックアップと復元」関連機能について、OSごとの違いがあるなど少々複雑なところもありましたので、最後に、OSごとに各バックアップツールの概要をまとめさせていただきました。こちらもご理解いただくための一助となれば幸いです。     ・Windows7以降のバックアップ機能の一覧まとめ
バックアップ機能の種類 Windows7「バックアップと復元」関連機能 「ファイル履歴」機能
「ファイルのバックアップまたは復元」 「システムイメージの作成」
特長

・対象ファイルの細かい指定が可能

・自動バックアップ可能

・システムイメージもまとめてバックアップ可能

・システムイメージを含めると特にディスク容量が必要で長時間かかる

・システムイメージのみをバックアップ

・ファイル単位の指定はできずパソコンの状態をまるごとバックアップする

・毎回手動で実行

・長時間必要

・十分なディスク容量が必要

・ユーザーデータに限ってバックアップ

・バックアップ対象の追加不可(バックアップ対象フォルダの削除のみ可)

・自動バックアップ可能

・Dドライブへのバックアップ不可(外部ドライブのみ可)

・バックアップデータが限定的で、外部に保存するため短時間で完了しパソコン内のディスク容量は圧迫しない

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