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MNOとMVNO
MNOとMVNO
携帯電話等の通信事業者は大きく分けて2つあります。
MNO(Mobile Network Operator)とMVNO(Mobile Virtual Network Operator)です。
聞きなじみの無い言葉かもしれませんが、ほとんどの方がこのどちらか、あるいは両方を利用したことがあるかと思います。
MNOとは「移動体通信事業者」のことで、日本では一般的に「キャリア」と呼ばれるdocomo、au、SoftBank、そして最近参入した楽天モバイルを指します。
MVOの各社は総務省から周波数帯を割り当てられており、基地局を介してユーザーに通信サービスを提供してくれています。
一方、MVNOとは「仮想移動体通信事業者」のことで、こちらは一般的に「格安SIM」と呼ばれることが多いです。
MVNOは先に紹介したMNOと違い、総務省から周波数帯を割り当てられておらず、自社で基地局も構えておりません。
どのようにユーザーに通信サービスを提供しているのかというと、MNOの一部の回線を借りて利用しています。
そのため基地局の維持や増設、メンテナンス等の様々なコストがかからないので、ユーザーに格安なサービスを提供できているというのが「格安SIM」と呼ばれているサービスの仕組みです。
では、安いからMVNOの方が良いのかというと一概にそうとも言えません。
事業者にもよりますが、MVNOはあくまでもMNOの回線の一部を借りているだけですので、回線数(通信帯域)が多くありません。
そのため利用者が多くなると、通信速度が遅くなりやすい傾向があります。
また、MVNOの事業者はいわゆるショップという店舗を持たないため、利用や設定で困った時にすぐ駆け込める場所が無いというのも、デメリットです。
日本では2020年から5G(5th Generation)と呼ばれる新たな移動通信システムのサービスが展開されるようになりました。
これによってMVNOにも新しい形態「VMNO」が生まれると言われています。
今はまだ議論の段階の話ですが、機会があれば是非こちらも紹介したいと思います。
※VMNO:Virtual Mobile Network Operatorの略
現在のMVNOは、MNO業者のコアネットワークの一部を自ら構築しているが、VMNOでは、仮想化された5Gコアネットワークを全て構築するため、MNO業者と同様の自由度の高いサービス提供が可能になるとされています。