コールセンターコラムColumn
突然HDDが壊れた、その時の備えはありますか?(実話)
Windows 7のサポート期限が終了し、一部を除いてはWindows 10に移行されたと思います。
今回はご参考までになりますが、実際に発生した障害についてお話いたします。
業務データはパソコンに搭載されているHDDのほか、サーバーやNASと呼ばれるネットワークを経由した先にある大容量のストレージに保存していることが多いと思いますが、とある現場でこんなことがありました。
その現場ではNASを利用して業務データの保存を行っておりましたが、ある朝NASの中にあるデータのバックアップが正常にできているか確認したところ失敗していました。
バックアップ先は外付けのUSB接続HDDでしたが、そのHDDは電源ランプが点灯しており動いているように見えます。
この状態だと、HDDが正常に動作しているかは
- エクスプローラーから外付けHDDが見えるか
- OSの管理ツール(コンピューターの管理)からディスクの管理で確認する
- 専用のツールがあればそのツールで確認する
- デバイスマネージャーで装置として認識されているか確認する
など複数の方法が考えられます。
今回はOSの管理ツールで確認しましたが「フォーマットがされていません」という表示で正常に認識されていませんでした。
そうこうするうちに、デバイスマネージャー上でも外付けHDDの表示が消え、何故かLANデバイスも消えて認識されない状態に陥りました。
さらに、USB-HUBがリセットできませんでしたというエラーまで発生。
ほかの機能は正常に動作しているようなので、やむなくOSをシャットダウンしUSB接続のHDDを取り外して再度NASの電源を入れると、USB-HUBのエラーが消え、LANデバイスも復帰し通信ができるようになっています。
もう一度、電源のシャットダウンを行い、USB接続HDDを接続してNASの電源を入れるとHDDは正常に認識せず、ほかのエラーが再び発生します。
そこで、USB接続HDDをNASから取り外し、パソコンに接続してみるとそこでも正常に認識しないばかりかHDDのケースから「ふぃーん、ふぃーん」と聞きなれない異音がします。
このことから、複数発生していたエラーや障害は壊れたUBS接続HDDが原因で引き起こされたことが判明したのです。
NASのLANデバイスは二つありましたが、認識しなくなった方はNASの中でUSB接続されており、USB接続HDDと同じUSB-HUBを利用している状態でした。
そのため、故障したUSB接続HDDの影響を受け正常に認識されなくなったと推測できます。
たまたま、実際に現物を確認できる環境でバックアップに利用していたUSB接続HDDだけの故障でありましたが・・・これがパソコンやサーバーに搭載されているHDDだったらどうなったことでしょう。
ご利用の環境にもよりますが、データのバックアップは異なる手段で複数持つことをお勧めいたします。