2015年7月29日から無償アップグレード、同年9月4日からパッケージ/ダウンロード販売が開始され、導入されている方が増えていると思います。 Windows 10は従来機能の改良や新機能の搭載もございますが、日常の利用で大きな影響がでると思われる変更の中に「Windows Update」があります。OSの状態を常に最新状態に保つこと、最新の機能をすぐに提供することを目的としたWindows Updateの仕組みが、従来のWindows OSから大幅に変更されています。
Windows 7/Windows 8.1と異なり「コントロールパネル」にWindows Updateが無くなり、「スタートメニュー」→「設定」→「更新」の中に移動していますので操作に戸惑うかもしれません。 設定できる内容も、Windows 7/Windows 8.1までありました更新プログラムを任意のタイミングで適用する、非表示にする、適用しない、といった選択もWindows10ではできません。 Windows 10は「更新プログラムを適用しない」という選択肢が無く、基本は提供された更新プログラムを自動適用し再起動となります。

Windows 10の新規機能追加について

Windows 10のWindows Updateでは、「ブランチ」という仕組みを導入しています。 ブランチは大きく以下の3種類に分けられ、アップデートの適用時期や範囲に違いがあります。

        
1. Current Branch(CB) アップデートの延期は不可。常に最新の機能が取り込まれた状態となる。
2. Current Branch for Business(CBB) ビジネスユーザー向け。アップデートの延期は可能。ただし、4か月~8か月後には最新状態になり、アップデート自体を拒否する事は出来ない。(Current Branchと同様の扱い)
3. Long Term Servicing Branch(LTSB) アップデートの延期だけでなく、アップデートの拒否も可能。従来のWindows OSと近い運用が可能。

なお、ご利用のWindows10のエディションによって、選択できるCurrent Branchに違いがあります。家庭での利用、ビジネスでの利用、または基幹システムでの利用と、その用途によってエディションの選択にもご注意ください。            
エディション選択できるブランチの種類
Windows 10 HomeCurrent Branch(CB)のみ
Windows 10 ProCurrent Branch(CB)、Current Branch for Business(CBB)
Windows 10 EnterpriseCurrent Branch(CB)、Current Branch for Business(CBB)、Long Term Servicing Branch(LTSB) ※LTSBを利用するには「Windows 10 Enterprise 2015 LTSB」版のインストールが必要。  2025年10月の延長サポート終了日までOSは有効。
注意:いずれの場合もセキュリティパッチやバグフィックスの提供は行われます。 参考情報:マイクロソフト サポート ライフサイクル https://support.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/search?sort=PN&alpha=LTSB&Filter=FilterNO

Windows 10ですが、これまでのバージョンアップの考え方である数年に一度のメジャーバージョンアップする方式(例えば:Windows Vista ⇒ Windows7 ⇒ Windows8 ⇒ Windows8.1 とバージョンアップする方式)を廃止し、Windows Updateで機能強化や機能追加、改良を行う「ローリング・リリース」という方針に変更されました。
2015年12月8日のコールセンターコラム「Cortanaのご紹介」で取り上げました、「Cortana」の日本語版も、Windows Updateのメジャーアップデートで機能追加されています。 このように、メジャーアップデートで今後も新機能が追加されていく事が想定されています。
なお、今回取り上げましたWindows Update以外にも変更点がありますので、導入の際にはご利用の環境に合わせて必要なエディションの選択を検討されることをお勧めいたします。
当社のコールセンター部門でも、Windows Updateによる改良点等を含め、今後も検証や動作確認を行ってまいります。

※Windows およびWindows10は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。

    今回は、2015/11/13リリースのWindows 10メジャーアップデートで日本語に対応した「Cortana(コルタナ)」についてご紹介させていただきます。 ※注:2015/11現在の情報です

Cortana(コルタナ)とは?

Cortanaとは、Windows 10から搭載された音声アシスタント機能です。英語等の外国語版についてはWindows 10リリース当初から利用可能でしたが、日本語対応版については、11月のメジャーアップデートで初めて実装されました。 音声による対話形式でスケジュール管理や情報検索、また雑談などができることがCortanaの主な特徴です。

《Cortanaの主な機能のご紹介》

「カレンダー」・・・ カレンダーアプリと連携しており、予定を登録できます。また登録した予定を把握して、当日になると知らせてくれたり、こちらから「○月×日の予定は?」等と尋ねると、該当日の予定を教えてくれたりもします。
「リマインダー」・・・ 後でやるべきことの内容を、指定したタイミングで思い出させてくれる機能です。やるべき内容に加えて、連絡先、場所、時間を登録でき、登録したタイミング (連絡するとき/特定の場所に到着or出発したとき/時間がきたとき)で通知してくれます。 また、音声でアプリの起動を指示したり、雑談に応じてくれたりする機能も搭載されていますので、当社コールセンターで検証した結果をこのあとご紹介します。 ※その他の機能など詳しくはMicrosoftのホームページをご参照ください。

Cortana(コルタナ)を使ってみる

Cortanaマイクマーク こちらから呼びかける際には、まずスタートボタンの右側にあるCortanaのマイクのマークをクリックするか、Windowsキー+Cを同時に押して音声認識を有効にします。 また、Cortanaの設定項目に「コルタナさん」という項目があり、オンにすると、「コルタナさん」と言うだけで応答してくれるようになります。Cortanaは、丁寧に、女性アナウンサーのような話し方で話す印象を受けました。

①「カレンダー」 Cortanaマイクマーク Cortanaを起動して、「今日の予定は?」と尋ねた結果。カレンダーアプリに登録した予定が表示されます。 表示された結果をクリックすると、カレンダーアプリが起動します。

②「リマインダー」

Cortanaカレンダー Cortanaカレンダー Cortanaカレンダー
「リマインダー」と呼びかけると、リマインダーの登録画面が表示されます。今回は、リマインドのタイミングとして、特定の連絡先(メールアドレス)を登録しました。   メールアプリを利用して、リマインダーに登録した連絡先を宛先に入れると、リマインダーによる通知が表示されました。

③その他の呼びかけに対する応答

Cortanaに対しての基本的な呼びかけ内容と、結果を以下に記載します。

  
・「今日の天気」と呼びかけ 「今日の天気は●●、最高気温は●℃、最低気温は●℃」と応答があり、天気予報が表示されました。
・「メモ帳をひらいてください」 メモ帳が起動しました。

※「メモ帳をひらけ」「メモ帳をひらいて」ではメモ帳は起動せず、Microsoft Edgeが起動してBingの検索結果が表示されました。 まだ細かい表現への対応までは出来ていないようです。

続いて、雑談を試してみました。雑談機能は、もしかすると、みなさんが最も興味がある機能かもしれません。 Cortanaに応答してもらえた会話内容をいくつかご紹介させていただきます。
・「なにか話して」と呼びかけ ⇒「青パジャマ赤パジャマ黄パジャマ」と応答がありました。
少々嬉しくなるような回答でした。この質問の回答については、問い合わせるたびに変わるようでした。
Cortana呼びかけ

  
・「お腹がすきました」とつぶやき 「こんな時、パパっと何かおつくり出来ればよかったんですけど・・ ひとまず、レシピの検索などいかがでしょうか?」と回答
・「どこに住んでるの?」と質問 「雲の中です。いろんな意味で。」と回答
・「女性ですか?」と質問 「まあ、厳密に言えば、私は無限のデータ情報処理体ですね。」と回答
・「顔を見せて」とお願い 「はいはい。ここにおります。いつでも呼んでくださいね。」と回答
・「何をしていますか」と質問 「バーチャルでハイタッチの仕組みを解明しています。」と回答

こうしてみると、Cortanaは「結構面白い回答をしてくれるな」と感じられると思います。しかし残念ながら、現時点では、毎回Cortanaが応えてくれるわけではなく、応えてくれるような質問を探すような状態でした。(Cortanaが音声チャットで応えられない場合には、Microsoft Edgeが自動起動し、話しかけた内容をBingで自動検索して表示する仕組みとなっていました。)
特に日本語版については、まだ登場したばかりの機能ということもあり、まだまだ発展途上だと感じます。より細かい表現や、より広範囲な質問内容への対応は、今後に期待したいと思います。

今後、Windows 10のメジャーアップデートが定期的に実施されるという情報もありますので、当社コールセンターでも、その都度注意深く検証していく予定です。有用な情報があれば随時ご紹介させていただきたいとおもいます。

      ※Windows 10は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。   コールセンター