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最近のノートPCのLCD修理

技術解説

最近のビジネスPCですが、デスクトップPCは液晶一体型もなくなるなどラインナップも減り、ノートPCと一部のタブレットPC、また学校向けのChromebookが中心になっていますが、特にモバイルPCではLCDベセルの枠をより狭くして、以前と同じ筐体サイズでも内部の画面サイズが一回り大きくなっています。

その影響かわかりませんが、モバイル系のみならずいわゆるA4ノートも含めてLCD部分の内部構造が以前とは変わりました。

 

LCD部分はヒンジを除いたLCDパネルの固定にネジを使用しなくなり、ゴムのように伸びる両面テープをLCDカバー内部の左右に貼り、その上にLCDを載せて固定させています。

LCDを外す際は無理にLCDを剥がさず、意図的にはみ出ている両面テープをつまんで上か下に引っ張ると、テープが伸びてテープのみがきれいに剥がれるようになっています。この伸びるテープは使い捨てです。

 

また、枠が狭くなったLCDベゼルは細い枠に過ぎないので、修理で外す際は細心の注意を払わないと折れる危険があります。

A4ノートなどではLCDベゼルの内側に両面テープが貼られていて、正面側からもLCDを固定しています。

 

これらのLCDベゼルの両面テープは伸びるタイプではなくきれいに剥がすのが難しく、LCD側の基盤を覆っているビニールが破損したり、LCDが割れたりなど、故障のみだったLCDが破損してしまう事もあります。

 

このように、最近は筐体の薄型化や画面の大型化などの利便性とは裏腹に、修理ではこれらの利便性に伴う苦労があります。

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