技術情報コラムColumn
当社保守員の目線による見落としがちな障害切り分け~レーザープリンタのトラブル編~
技術解説
当社で保守業務を担当しています。
お客様先で遭遇するレーザープリンタでのトラブルと、その障害切り分けについてお話したいと思います。
■現象その1:印字が薄い
トナーが少なくなると、カートリッジ内部でトナーが偏ってしまう場合があります。
トナーカートリッジをプリンタから取り出し、ゆっくりと何回か振ってみると、偏ったトナーが均一になり、印字も改善する場合があります。
(ただし、強く降るとトナーが飛び散る可能性がありますので注意が必要です)
それでも改善しない場合は、トナーカートリッジの消耗や不良が考えられますので、交換をお試しください。
上記対処方法を試しても改善されないようでしたら、転写ローラの汚れ、レーザーの汚れ等のプリンタの障害の可能性が考えられます。この場合は修理が必要となります。
■現象その2:紙詰まりが起こる
まずは詰まった紙をゆっくり取り除いてください。その際、一気に強く引っ張るとプリンタが故障する原因にもなりますので、十分注意が必要です。
その後、用紙が正しくセットされているか確認を行います。
用紙にシワや織り目があると、紙詰まりの原因となります。また、用紙に湿気が含まれている場合も、紙詰まりすることがあります。
このような場合は、新しい用紙に交換して動作確認をお試しください。
上記対処方法を試しても改善されないようでしたら、プリンタの障害の可能性が考えられますので、修理が必要となります。
■現象その3:紙が汚れる
テスト印刷を何枚かすると、汚れ付着しなくなることがあります。
まずは何枚か印刷を行い改善されるかお試しください。
改善されない場合は、プリンタ内部が汚れている可能性があります。乾いた布で汚れを清掃すると改善する事もあります。
ただし、転写ローラ、定着ユニットに触れないように十分注意して清掃を行ってください。
それでも改善されないようでしたら、トナーカートリッジを交換して様子を見ていただく事となります。
※注意点
最後になりますが、レーザープリンタには、非常に高温になる個所や触れると故障の原因になりうる箇所があります。
清掃及び紙詰まりの際の紙の除去などにつきましては、お手元のプリンタのマニュアルを必ず熟読してから作業を行ってください。
想定外のケガや機器の故障には十分ご注意いただきますようお願いします。