技術情報コラムColumn

BIOSについての説明

技術解説
パソコンに詳しい方であればOSが起動する前の段階で、BIOSというソフトで様々な設定ができる事をご存知かと思います。
今回はこのBIOSについてご説明したいと思います。
(※各メーカや発売時期で設定可能な内容が異なるため、簡略化して記載させていただきます。)

-BIOSとは-

起動させるためには各メーカー指定の特殊キー(ファンクションキーやESCキー等)を電源投入後から一定の状態中に押下してソフトを起動する必要があります。
そもそもBIOSとは(Basic Input/Output System:ベーシック インプット/アウトプット システム)の頭文字を取っており、主に以下の機能をパソコンに設定する事ができます。 (以下の設定は主にWindows7までのBIOSに限定され、メーカーによっては例外も存在します。)

  • 年月日の設定
  • 内蔵されているHDDや光ドライブの設定
  • キーボード/マウスの接続(PS/2)
  • BIOSやHDDのパスワード設定
  • ネットワークブートの有効/無効設定
  • CPUや周辺機器の有効/無効切り替え
  • ハードウェアの起動順位の設定(DVDROM ⇒ HDDなど)

数年前にWindows8が発売されて以降、2TBを超えるHDDからOSを起動したり、3TBを超えるHDDをOSで認識するための新しいBIOS「UEFI」がIntel主導で実装されています。
それ以降ですが、便宜上、今までのBIOSを「Legacy BIOS」(レガシーBIOS)、 新しいBIOSをUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)と呼び分けています。(厳密には他の表記もあります)
Windowsのインストール時には、Legacy BIOSでHDDのMBR(マスターブートレコード)形式から起動させるか、UEFIでGPT(GUID Partition Table)形式から起動させるか、どちらかを選択する事になります。 (※OSの種類とOSのビット数(32ビットまたは64ビット)により選択に制限あり。)

-OS上からの見分け方-

インストールされているWindowsが「Legacy BIOS でMBR形式起動」か「UEFIでGPT形式起動」のどちらであるか、以下の手順で確認が出来ます。
1.コントールパネルを開く 2.システムとセキュリティを開く(コントロールパネルがカテゴリ表示の場合) 3.管理ツールを開く 4.コンピュータの管理を開く 5.ディスクの管理を開く

「Legacy BIOS でMBR形式起動」の場合は、HDDのシステム領域は赤枠内のように1つの状態です。 BIOS

「UEFIでGPT形式起動」の場合は、赤枠内のようにシステム領域が2つ存在し、更に「EFIシステムパーティション」という表示が存在します。 UEFI

最後にPCの電源ONからOS起動までの違いを記載致します。
・BIOSの場合

電源ON ⇒ BIOS(ハードウェアテスト) ⇒ 起動デバイスを順番に探しブートローダープログラムを起動 ⇒ OSを起動

・UEFIの場合

電源ON ⇒ 起動デバイスを順番に探しEFI システム パーティションから起動 ⇒ OSを起動

UEFIの方がBIOSでのハードウェアテストが無く起動が高速化されています。
このような新しい技術が導入されると、当社の主要な業務ある「マスターPC作成」や「キッティング作業」は従来通りの手法では行えなくなります。
このような新技術にも対応できるよう、当社では日々新たな手法を研究しております。