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感度と品質について

技術解説
安定した無線LAN環境を構築するためには、電波の感度と品質を確保する必要があります。今回は無線電波の感度と品質ついて紹介したいと思います。

無線電波の感度

無線機器はデータレートごとに必要な感度が定まっています。安定した無線LAN環境を構築するには、使用するデータレートに対する信号強度が十分に得られるかどうかを確認する必要があります。信号強度が得られないようであればアクセスポイントの配置を見直す、アクセスポイントを増設するなどの対応が必要になります。機器の感度については各メーカーのホームページ等で公開されていますので、そちらを参照ください。

無線電波の信号品質

無線の信号品質は、SNR(Signal to Noise Ratio)値で判断されます。SNR値は、信号強度からノイズ強度を引いたもので、この値が大きいほど電波品質が良いことになります。     ■データレートとSNR値の関係(IEEE802.11a環境)  

データレート 最低SNR 推奨SNR
54Mbps 25dB 35dB
48Mbps 24dB 34dB
36Mbps 20dB 30dB
24Mbps 16dB 26dB
18Mbps 13dB 23dB
12Mbps 11dB 21dB
    上記の表のように、54Mbpsの通信環境を構築する場合、SNR値は最低でも25dBである必要があります。

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