コールセンターコラムColumn
「特別の教科 道徳」への取り組みについて
最近、野球選手がSNSへの投稿で問題になるなどSNSでの炎上が多いですね。
スマホで手軽にアップできることもあり、意図しないところで炎上してしまうケースがあるようです。
では、なぜ人は炎上に加わってしまうのでしょうか・・・
来年度より始まる、「考え、議論する道徳」に向けて学校ではいろいろな取り組みが行われています。
埼玉県越谷市立平方中学校では、炎上をゲームで疑似体験することで学ぶ道徳の公開授業が行われましたのでご紹介いたします。
出典: 教育新聞
https://www.kyobun.co.jp/news/20180611_04/
ゲームは、(株)博報堂で発行している雑誌「広告」でインタビューした矢口真理さんの炎上体験を聞いたことにより開発された「大炎笑」という炎上シミュレーションのカードゲームです。
https://www.makuake.com/project/daienjo/
SNSを炎上させる人は、匿名性に守られた状態で無責任に刹那的な発言で瞬時に相手を攻撃できてしまいます。
この「大炎笑」は、目の前に相手がいて、その場の空気や会話の流れを意識して自分の言葉で発言します。
そして、相手からは負のリアクションが帰ってきます。
炎上させる人は、相手がどう思っているかを考えませんが、大炎笑は相手が思っていることを強く意識させます。
そう考えると、教育的に意味合いで面白いゲームだと思えます。
授業では、実際に起きた炎上の事例を電子黒板で生徒に提示したあとで、動画でゲームのルールを説明。「先生の隠された秘密」をテーマに、炎上しそうな内容をワークシートに書き込み、その内容について炎上コメントの書かれたカードを渡して行います。
「頼むから消えてくれ」「こいつ、いらないでしょ」などというコメントは、自分を中心としての発言です。
いやならば見なければ良いし、発言の内容ではなく、相手や人格を否定するコメントとなっています。
このような言葉があふれている現代で、「これを言ったら相手はどう思うのか?」という想像を喚起するゲームです。
ゲーム後に生徒たちに、「なぜ炎上させたくなるのか」「炎上した時の気持ち」を話し合わせ、「炎上させない心得」を考えさせて生徒からの提案をさせます。
発言された内容について、「分かっていても実際には炎上が起こってしまうのはなぜか」と問いかけ、生徒に議論を行わせます。
同校では、大炎笑を使った授業を各学年全クラスで実施し、生徒の話し合いの様子を動画撮影して道徳の評価方法に関する行内研修に活用していくそうです。
大炎笑のルールは、YouTube上に詳しいルールを解説した動画が公開されています。
www.youtube.com/watch?v=eD908H68SVc
学校へ訪問されている方は、話題の一つとしてみてはいかがでしょうか。