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ThunderbirdからOutlook2010へのメールデータ移行について

技術解説

別の回でOutlook2010からThunderbirdへのメールデータ移行について取り上げました。
今回は逆のパターン、ThunderbirdからOutlook2010へのメールデータ移行について紹介したいと思います。


今回は、下記フリーソフト(非商用利用のみ)を使用させていただきます。

MailStore Home
 (MailStore Software GmbH製)

下記からダウンロードできます。
公式サイト
 https://www.mailstore.com/en/products/
窓の杜
 http://forest.watch.impress.co.jp/library/software/mailstore/


上記ソフトのメールアーカイブ、エクスポート機能を利用して、
メールデータの移行を行います。


1.まずはサイトからソフトをダウンロードし、インストールします。
ドイツ製のソフトですが、日本語に対応しています。

 

2.インストールが完了したらMailStore Homeを起動します。

 

3.アーカイブの設定をします。
左のメニューから「Eメールのアーカイブ」を選択し、Eメールクライアントの「Mozilla Thunderbird」を選択します。

アーカイブ対象のThunderbirdプロファイルを聞いてきます。
Thunderbird側で複数プロファイルを設定している場合は、移行したいプロファイルを間違えないようご注意ください。
通常はデフォルト設定のまま「次へ」ボタン→「終了」ボタンで問題ないかと思います。

 

4.アーカイブの設定が完了したら「実行」ボタンをクリックしてアーカイブ開始です。
メールデータ量が多いと時間がかかります。

 

5.アーカイブしたデータをOutlookにエクスポートします。
アーカイブが完了すると左メニューのマイアーカイブの下に、アーカイブが作成されていますので、
右クリックして開いたメニューから、「エクスポート先」→「Microsoft Outlook」を選択します。

 

6.「次へ」ボタンをクリックするとエクスポート開始です。

 

完了するとOutookに「MailStore Export」というフォルダが作られ、
その下にメールデータがフォルダのツリー構造もそのままですべてインポートされています。

 

7.アドレス帳の移行はMailStore Homeではできません。Thunderbird側からcsv形式でエクスポートし、
作られたcsvファイルをOutlook側でインポートしてください。
インポートの際の項目合わせが面倒かと思いますので、事前にThunderbird側でアドレス帳データを
整理されることをおすすめします。

 

補足1
メール移行後、メール件数を確認してみると数件減っている場合があります。
MailStore Homeではアーカイブする際、重複メールを自動検知して1件のみ保存するそうなので、
重複メール分の件数が減っている可能性があります。
例えば、Toに自分宛、CCに自分を含むグループアドレスが設定されていた場合、
お使いのメールソフトやメールサーバの環境によっては同じメールが2件届きます。
そのような場合、重複分はアーカイブ時に省かれます。


補足2
メールの移行が確認できたら、MailStore HomeのアーカイブファイルとThunderbirdのメールデータは、
ストレージを圧迫するだけですので不要であれば削除しましょう。

MailStore Homeを起動し、左メニューの「マイアーカイブ」下に作られたアーカイブを右クリックし「削除」を選択します。
削除完了後、左メニューの「管理ツール」をクリックし、右ペインの「未使用ディスク領域を開放」ボタンをクリックすると
ストレージ上の実データも削除されます。
不要ならMailStore Home自体もアンインストールしてください。

Thunderbirdはアンインストールしただけではメールデータが削除されません。
コマンドプロンプトから下記を実行するとツールが起動します。
 C:/Program Files/Mozilla Thunderbird/thunderbird.exe -p
 (標準インストールパスの場合)
「プロファイルを削除」ボタン→「ファイルもすべて削除」ボタンでデータをすべて削除してから
Thunderbirdをアンインストールしてください。

もしくはThunderbirdアンインストール後、下記データフォルダを手動で削除してください。
 C:\Users\<username>\AppData\Roaming\Thunderbird