文部科学省は、小学校では2018(平成30)年度、中学校では2019(平成31)年度から「道徳の時間」を「特別の教科 道徳」に変更しました。

道徳の授業時間数として、小学1年生は年間34時間、小学2年生~中学3年生は年間35時間と定められています。

 

昨今では、小学生でも携帯電話やスマートフォンが普及し、インターネット上の掲示板への書き込みによる誹謗中傷や、メールによるいじめなど、いわゆる「ネットいじめ」が課題となっています。

学校の先生の方々は、インターネット上の世界では欠かすことのできない「情報モラル」に関する内容を含み、”道徳教育のあり方”について、今まで以上に指導方法の工夫が求められています。

 

道徳の教科化によって変わるのは指導方法だけではありません。教科化することで、公簿となる「指導要録」や、学期ごとに児童生徒に渡される、「通知表」などの“帳票”にも変更が加えられます。

 

昨年度までは、道徳の項目が各帳票に無かったため、既存の通知表レイアウトに項目を追加する必要がありますが、とある自治体では、「通知表」に道徳の項目を追加することに手を焼いているというお話があります。

 

何に手を焼いているかというと、通知表は公簿ではないため、学校毎に自由にカスタマイズできるようになっております。

既に様々な評価項目が追加した状態で作成されているため、道徳の教科を入れるスペースがなく、編集に困難を極めています。

 

PCテクノロジーでは「文教ICT総合サービス」の中で“校務システムに関するお問い合わせ”に対応しています。

道徳の教科化により、コールセンター業務にて「通知表レイアウトに道徳項目を追加したいがどうすればよいか」などの内容で、多数お問合せがございますが、リモート接続のサービスを利用し、画面共有しながら、様々なアドバイスやご提案を行い、お客様に快適なソリューションをお届けできる様、日々電話対応のプロフェッショナルが対応しています。

 

また、コールセンター業務のみにとどまらず、学校で使用する帳票(指導要録、通知表)の作成や修正といった業務も行っておりますので、ご興味・ご関心をお持ちの方は、PCテクノロジー文教ICT総合サービス担当までご相談ください。

 

参考資料①:「特別の教科 道徳」の指導方法・評価等について(報告)

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2016/08/15/1375482_2.pdf

 

参考資料②:文教ICT総合サービスについて

https://www.pct.co.jp/itservice/education

 

皆さんは、英語は得意ですか?

ICT支援員やICTコーディネータ試験では英文を読み取り、設問に解答する問題が出題され、ビジネスでも英語が必須になり、企業でもTOEIC取得が推奨されてきています。

小学校での英語教育は、今まで5年生・6年生で行われていた「外国語活動」が3年生・4年生に前倒しされ、5年生・6年生では評価の対象となる「外国語」が設けられます。

小学校の先生にとっても新しい教科となり、「授業時間の確保」「自身の英語力」「自身の教材研究時間の確保」が懸念として上がってきています。

各県の教育委員会ではこの問題について、どのような取り組みを行っているのか気になり、調べていたところ、全国都道府県教育長協議会より2017年度の各自治体での研究報告書が公表されていましたのでご紹介させて頂きます。

全国都道府県教育長協議会は毎年異なるテーマで研究を行っており、今回の報告書では47都道府県の教育委員会に調査し、各都道府県の校種間連携、学校における働き方改革、教職員定数の課題が取り上げられていました。

※全国都道府県教育委員会連合会HP

http://www.kyoi-ren.gr.jp/report/index.html

 

今回は、このうち校種間連携の英語教育について取り上げていきたいと思います。

校種間連携とは、児童生徒にとっては異学年や異年齢の児童生徒たちと交流を持つことで、より良い人間関係の育成に繋がると期待されており、

先生も小学校から高等学校まで異なる校種の先生方が集まり研究授業を行うケースも増えてきています。

校種の違う先生が一緒に研究授業を行う目的の一つには、「次の段階での学習を見越した指導の実現」があります。

 

教育大綱や教育振興基本計画、総合計画では、「英語教育」「キャリア教育」「特別支援教育」「生徒指導」の各分野全てに、校種間連携を推進する方針や目標が掲げられていますが、全ての分野において校種間連携を推進する方針・目標を定めているのは18県(38.3%)で、「英語教育」に関して、校種間連携を推進するための方針や目標が定められている県は、30県(63.8%)ありました。

 

しかし、実施している自治体からは、小・中学校は各市町村や中学校区内になるため容易であるが、中学・高等学校の連携は学校ごとに学科や特色等が異なるため、近隣の中高で連携できるとは限らないなど、近隣の学校同士で行うことは難しいとの意見が出ていました。

 

 

ア 小学校・中学校・高等学校(特別支援学校を含む)

イ 小学校・中学校・高等学校

ウ 小学校・中学校(特別支援学校を含む)

エ 小学校・中学校

オ 中学校・高等学校(特別支援学校を含む)

カ 中学校・高等学校

キ その他

 

 

 

 

文科省の「今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~」では、各学校種での指導改善は進んでいるものの、学校間の接続(小・中連携、中・高連携)が十分とは言えず、進学後にそれまでの学習内容を発展的に生かすことができていない状況が多いと言われています。

 

【これまでの英語教育の改革を経た更なる改善】

  • これまで英語教育では、幾多の議論を経て現行の学習指導要領が実施され、小・中・高等学校を通じて多くの取組と成果が見られるが、なお一層の充実が課題
  • これまでの成果と課題を踏まえながら、小・中・高等学校が連携し、一貫した英語教育の充実・強化のための改善が求められる。その際、英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を活用して実際のコミュニケーションを行う言語活動を一層重視し、小・中・高等学校を通じて、授業で発音・語彙・文法等の間違いを恐れず、積極的に英語を使おうとする態度を育成することと、英語を用いてコミュニケーションを図る体験を積むことが必要

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/1352464.htm

 

しかし、小学校における取り組みでは、コミュニケーション力の素地を養うと言う観点で外国語活動を通じた成果も出ています。

 

【文部科学省「小学校外国語活動実施状況調査(H24)」】

  • 小学生の7割が「英語が好き」「英語の授業が好き」と回答
  • 中学生の8割が「小学校の英語の授業(簡単な英会話)が役に立った」と回答
  • 多くの中学校教員が「小学校の外国語活動導入前と比べて、生徒による英語の「聞く力」「話す力」が向上した」と回答

 

英語が苦手な人が多い現在ですが、校種間での取り組みが進み小学校より英語に慣れ親しみ、英語力が向上し海外でも活躍できる子供達が増えて国際競争力が高められると良いですね。

 

出典元

教育新聞 平成30年4月19日(木) 学校における働き方改革受け、都道府県の半数以上で学校にICT導入

文部科学省 今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~

 

■セキュリティは万全に越したことはないのですが…

 

メーカー製PCにはほとんどと言っていいほど(BTOモデル除く)、お試し(期間限定)版のセキュリティソフトが(お客様便宜を考慮して)プリインストールされており、ソフトウェアの提供元へのお客様登録さえ済ませば、手軽に利用できるようになっています。

また、予めご利用のセキュリティソフトをお持ちの場合、(プリインストールされているセキュリティソフトを削除の上で)新規ご購入のPCにインストールされることでしょう。

 

更に、インターネット決済が可能なWebサイト(ショッピング、バンキング等)の勧めもあって、(フィッシング対策等を目的とした)新たなセキュリティソフトを別途、導入されるお客様もおられることかと思います。

 

要は、セキュリティに配慮し、リスクに備え、対策を施すことは最良の手段です。

これに口をはさむ余地はありません。

 

ところが、そんなお客様のお気持ちをそぐようなことが、起こる場合があります。

それは、特定の(本来はお客様を何らかの脅威から守るための)セキュリティソフトを導入することが、逆に、ご利用のお客様に不便をもたらしてしまうことがあるのです。

 

では、いったいどんな例が具体的にあるのか、紹介してみたいと思います。

 

■Rapportを導入すると、Microsoft Edgeが起動しない、もしくは起動途中で終了する。

 ・Rapportとは

  http://direct.bk.mufg.jp/secure/rapport.html

  (三菱UFJ銀行 無料ウィルス対策ソフト「Rapport(ラポート)」)

https://www.mizuhobank.co.jp/retail/products/direct/security/rapport/index.html

(みずほ銀行 ウイルス対策ソフト「Rapport(ラポート)」)

 

「Rapport」とは、上記のURLを訪れて頂くと開くページで紹介されている通り、「IBM社」が提供する無償のセキュリティソフトです。

 正式名称は「IBM Trusteer Rapport」で、単に「Rapport」(ラポート)と呼ばれています。

 先に紹介した銀行サイトは2社ですが、インターネットバンキングを提供するに当たり、この2社以外でも、「インターネットバンキング専用ウイルス対策ソフト」として「Rapport」の導入を勧めています。

 

 インターネット上で決済取引可能なWebページを提供する側(銀行)としては、顧客側のリスクを鑑み、マルウェアやフィッシング詐欺を防ぎ、アカウント乗っ取りや不正な取引を検出することが可能な、このようなアプリを紹介し、導入を促すことはある意味、「責務」と言えなくもありません。

 

ところが昨年、Windows10 Creators Update(Ver.1703)以降へアップグレードすると、Rapportがインストールされている場合、Microsoft Edgeが起動しなくなる、もしくは、起動してもすぐに終了する、というトラブルが発生することがありました。

 

この場合、

・Internet Explorer11では何の問題もない。

・(メーカー製PCのコールセンターではサポート外の)Google Chromeでも問題ない。

ことが確認されています。

(コールセンターへ該当のトラブルのお問い合わせが急増した当初、私どもは明確な原因をすぐには掴めず、従来通りの「Microsoft Edgeが起動しない」トラブルシューティングを用いて対応しておりましたが、後にこのことが判明しました。)

 

現在、私どもコールセンターでは、「Microsoft Edgeが起動しない」とのお問い合わせを頂いた場合はまず、Internet Explorer11が問題なく動作するかをお伺いします。

もし、その通りであれば、次にお伺いするのが、「Rapport」をインストールされているかどうかです。

 

インストールされている場合、私どもは迷わず、Internet Explorer11の代替利用を検討して頂くか、お客様がMicrosoft Edgeでの症状改善を望まれるのであれば、「Rapport」がMicrosoft Edgeの動作に影響している可能性をご案内の上、具体的な対処方法は、導入を勧めたお取引の銀行サイト(もしくは「IBM社」)へお尋ね頂くようお願いします。

 

その理由は、その方が解決の早道となる可能性が高いからです。

これは提供元であるIBM社も認めているのですが、「Rapport」はMicrosoft Edgeの特定のバージョンには対応していないのです。

 

https://www.trusteer.com/ja/support

(IBM カスタマーサポート →2018年4月1日現在での情報)

 

上記URLのページには、Rapport(IBM Trusteer)について、以下の記載があります(転載)。

「EdgeHTML 16 ブラウザの対応状況について

 

EdgeHTML 16ブラウザは、現在サポート対象ブラウザには含まれておりません。

IBM Trusteerでは、EdgeHTML 16ブラウザをサポートするべく対応努力を続けております。

本件に関するお問合せはIBM Trusteerカスタマーサポートまでご連絡ください。」

 

Microsoft Edgeは、Windows10 Fall Creators Update(Ver.1709)では、バージョンが「16」以上にアップグレードされます。

 

 http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1708/22/news068.html

 (@IT atmarkit - Windows 10 Fall Creators Updateの「Microsoft Edge」は「EdgeHTML 16」アップデートで何がどれだけ速くなる?)

このことからも、Rapportは現実に、「Windows10 Fall Creators Update(Ver.1709)」、要は、「EdgeHTML 16ブラウザ」では正常に動作しないのです。

(ただし、この記事がコールセンターコラムに掲載される頃に、RapportがEdgeHTML 16ブラウザへの対応を完了している可能性が全くないとは言えません。)

 

Microsoft Edgeが起動しない、もしくは起動後すぐに終了するのに、他のブラウザでは問題がない場合、私どもとしては、Rapportがトラブルの原因となっている可能性を疑い、提供元、もしくは「IBM社」への相談をご提案するのは、やむを得ない次第と言えます。

 

その上で、Rapportは継続使用したい、もし、削除などして、何らかの被害やリスクを負ってしまったら、その責任が取れるのか、との苦言を頂いたとすれば、私どもでご提案できるのは、Internet Explorer11を代替でご利用頂くこと(逆に言えば、Edgeのご利用を「諦めて」頂くことになる)しかなくなるのです。

この旨、ご理解を頂ければ幸いに存じます。

 

ただ、Rapportのみが、このトラブルを引き起こす原因ではないことも事実です。

提供元、もしくは「IBM社」へお問い合わせをなされた結果、Rapportを仮に削除してもこのトラブルが改善しない場合は、お手数となるのですが再度、私どもコールセンターへお問い合わせを頂ければ、Microsoft Edgeが起動しない場合のトラブルシューティングに従い、問診を致します。

 

また、デュアルコアやクワッドコアのCPUが搭載されるようになって処理速度が格段に速くなった最近のPCでは聞かなくなりましたが、シングルコアのCPUが普通だった頃に、セキュリティソフトを二重にインストールすると、PCの動作が極端に重くなることがあり、動作が重いとのお問い合わせを頂いた際に問診したのが、このこと(セキュリティソフトの二重インストール)についてでした。

 

今では、この例は極端かとは思いますが、かつて、セキュリティソフトがPCへ悪影響を及ぼした一つの例、とも言えます。

 

いずれにしても、お困りごとがありましたら遠慮なく、いつでも、コールセンターまでお問い合わせください。

来月も、当コールセンターコラムをよろしくお願い申し上げます。