授業支援はどんなことをしているか

 

ICT支援員のお仕事で代表的なものとして挙げられているのは「授業支援」です。

さて、授業支援とはどのようなことをしているでしょうか。

 

基本的には3つに分けられます。

(1)授業打合せ・準備

(2)授業支援

(3)ふりかえり

 

では、具体的にはどんなことをしているのでしょうか。

実際には、学校様や先生方の状況などで異なりますが、あくまで一例として挙げさせていただきます。

 

(1)授業打合せ、準備

支援員から先生にお声掛けさせていただいた際にお話を頂くこともあれば、先生から直接お声掛けいただくこともあります。

 

「どのような授業・単元で使われるか」「どのようなことをしたいか」を先生とお話をします。

その際、先生の「求めている」授業構想を伺いながら、どのようにしてICT機器やソフトを利用するか打合せします。

また、必要に応じて授業で使う資料の作成をお手伝いしたり、ソフトウェアなどの準備も行います。

 

併せてICT機器が正常に動作するかなどのチェックも行います。

※特に全クラス・全学年で行う際などは事前に十分なチェックを行います

 

(2)授業支援

(1)で打ち合わせをした授業の流れを踏まえ、必要に応じて先生や子どもたちの操作支援を行います。

また、授業の内容によっては一部先生に代わり、子どもたちに操作方法の説明を行います。

 

授業の際は、かならず「不測の事態」に備え、代替手順(例:代替え機を用意するなど)を用意し、授業が滞らないように準備しておきます。

 

(3)ふりかえり

(2)の授業終了後、授業内で気が付いたことを先生から支援員へ、もしくは支援員から先生へフィードバックします。

フィードバックした情報を基に次の授業の準備に生かしたりします。

もちろん、そのまま次の授業打合せを行っていくこともあります。

 

このように、授業支援を行うにも授業の前後で先生とのコミュニケーションを行う必要があります。

そのため、常日頃から先生方と密な情報共有を行えるように心がけています。

 

もちろん、上記以外にも、利用するソフトウェアの習熟(使うソフトの内容がわかっていなければ、先生へご提案もできませんし、子どもたちへの操作説明もできません)や新しい情報の収集(先生方との情報共有)なども重要になってきますので、支援員は日々精進をして、先生方が求めている「理想の授業」のお手伝いをさせていただいております。

ICT機器利用の促進が謳われ、教育現場にはタブレット端末・授業で使用する為のパソコンやデジタル教科書などのデジタルコンテンツが導入されるようになり、教育環境も変化しているように感じられます。環境の変化に伴い、ICT機器の使用は敷居が高く感じられるためか授業での導入に敬遠されるようなケースが見受けられます。

今回はICT支援員の目線からICT活用がなぜ敬遠されやすいのか考え、対処として実践している内容を紹介したいと思います。

 

■ICT機器を授業に取り入れていくには?

 近年、タブレット端末はビジネスシーンや、街中でも使っている姿を見る機会も多くなり、日常生活に馴染みのあるデバイスになっていますが、授業で利用する場合に、タブレットは「難しい」「使いにくい」となってしまう理由はなぜでしょうか?

様々な原因はあると思いますが、ICT支援員から見て主な原因は2つあるように感じます。

 

①機材トラブルが発生した際に授業が止まり、タイムロスが発生する。

タブレット端末などのICT機器が便利である事は認識されつつも、機器のフリーズなどトラブル対応に追われ、授業が進まなくなることを恐れてICT機器の利用を控えてしまう事があります。

このような場合、一緒に授業に参加させて頂きトラブルが発生した際その場で問診を行います。

授業終了後や先生の空き時間を頂戴した上でトラブルの原因と改善策をお伝えして、先生方の不安を払拭し次の授業利用へ繋げて頂くようにしています。

 

②授業に対してどのようにICTを取り入れていくのか手探りになっている。

 現在の学習指導要領にはICTを「有効、適切に活用する」とあり、教育効果を考慮していく必要がある事が示されています。先生方は各教科の学習目標を達成する為に授業を行っていますが、ICT活用を行った教育効果が見えづらく、曖昧である事から、ICT機器の利用を控えてしまい従来の授業形式を行う事があります。

 このような場合、文部科学省より情報発信されている4つの「授業での教師によるICT活用」を例に出し先生が計画されている授業でどのような狙いを持ってICT活用を行うか打ち合わせを行います。

デジタル教材や先生の自作教材を、どのタイミングで利用するのか(授業の導入・展開・まとめ)などを決め授業利用へ繋げて頂くようにしています。

角丸四角形: 学習に対する児童生徒の興味・関心を高めるためのICT活用児童生徒一人一人に課題を明確につかませるためのICT活用わかりやすく説明したり児童生徒の思考や理解を深めたりするためのICT活用学習内容をまとめる際に児童生徒の知識の定着を図るためのICT活用 

 

最後に

 昭和の時代に学校教育を受けた時は、先生は黒板への板書やプリント学習が主でした。

機材を使用する場面もありましたが、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)しかなかった事を考えると、現在はタブレット端末・画像転送装置・電子黒板など様々な機材があり便利になりました。

当社のICT支援員は、先生方のアイデアを元に便利に使用できるICT機器を用いた授業を形にし、子供たちの学びに役立てるようご支援を行っています。

 

(参考サイト)

文部科学省 第3章 教科指導におけるICT活用

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/shiryo/attach/1249668.htm

 読者の皆様、GWはいかがお過ごしになりましたか。

 今年のGWは最大9連休でしたので、きっちりと取ることができた方は、有意義な休暇を満喫されたことではないか、と思います。

 

 ところがその休暇中、もしくは、その休暇明け、これまでどのような経緯があったかはさて置き、Windows10を利用されているPCで、突然、再起動すると自動更新が長時間に渡って開始されて、再起動された後、今までと使い勝手が違うようになっていたと気づく経験をされた方が少なくはないのでは、と予想されます。

 

 TVニュースなどでも報じられていたことからもご存知の方はご存知だとは思うのですが、Microsoftは2017年4月11日を機に、Windows10の3回目の大型アップデートである「Windows Creators Update」を公開しました。

 これにより、Windows10が搭載されているPCには自動更新の機能によって「漏れなく」、「Windows Creators Update」が適用されることになるのです。

 

 しかしこの公開は、Microsoftが2015年7月29日から1年間、彼らが対象とするOS向けへWindows10への無償アップデートを配布したところ、各PCメーカーがその対処に困惑したのと同様の状況をもう一度、生み出していると言えます。

 

 それは、4月11日に公開されたとは言え、自動更新の配信の状況から、影響が出始めるのが5月以降になる、との観点から考えると、PCメーカーにとっては「五月病」と言っても過言でないものになる、と言えるかもしれません。

 

 Microsoftが2015年7月29日、Windows10の無償アップグレードを公開したことは周知されていますが、これにより、PCメーカーを含め、混乱させられたエンドユーザーの方々は多数に及びます。

 

 なぜなら、Microsoftは「Windows7」から「Windows8.1」まで、公開から数えて6年間に及ぶ対象のOSをWindows10のアップグレード対象としたからです。

 ところが、Microsoft側の意図は別として、PCメーカー側がこの6年間に発表した全てのPCを以前と全く変わりなく、Windows10になっても利用できるよう準備を整えることは正直、困難を極めました。

 

 その結果、メーカー毎に時期は違いますが、おおよそ、Windows8モデルの最終版辺りを境として、Windows10アップグレード後の動作保証確認への線引きが行われました。

 

 このことは、周知の通り、自動更新の機能により、Windows7搭載PCが半ば強制的にWindows10へアップグレードされてしまったエンドユーザーにとっては、自らの意思には関わらず、メーカーのサポートを受けることができなくなる状況を生み出しました。

 

 実は、Windows10 Creators Updateは再び、この状況を生み出そうとしています。

 

 例として、大手PCメーカー各社の「Windows Creators Update」に関するサポートについて紹介すると、次のようになっています。

 

 ・NEC

http://121ware.com/psp/PA121/NECS_SUPPORT_SITE/ENTP/h/?tab=SUP_Z_WIN10UPDATE02

 ・富士通

http://azby.fmworld.net/support/win/10/update1703/model.html

 ・東芝

http://dynabook.com/assistpc/osup/win10v1703/target/index_j.htm

・VAIO

https://support.vaio.com/windows/10/update/2017-creators.html

 

 詳細は各PCメーカーのホームページをご覧頂きたいのですが、あえて申し上げますと、上記4社のサポートは共通しています。

 それは、「Windows10 Creators Update」アップグレード後のサポートは、「Windows10プリインストールモデル」しか行わない、ということです。

 

 要はPCメーカーが揃って、Windows7や8.1からWindows10へアップグレードしたPCのサポートをしない、と公表している、ということが断言されています。

 これは、対象外のPCにCreators Updateが適用されてしまったとしても、PCメーカー各社は、対象外のPCへのCreators Update用ドライバーや修正モジュールを配信しないことを意味するのです。

 

 これはまさにMicrosoftが、彼らが対象とするOSに対し、Windows10を自動更新機能によって配布した際に起こったのと同じことが今再び、現在進行形で起こっています。

 

 具体的には、2017年4月11日以降、Windows10をOSとしてご使用なさっているPCへ自動更新の機能により有無を言わさず「Creators Update」がダウンロードされ、使用者の意思に関わらず、アップデートが開始されます。

 

 このダウンロードは自動更新の機能によるため、対象が「Windows10プリインストールモデル」なのか、Windows7か8.1からのアップデートモデルなのかを選びません。

 そうです、Windows10である限り、メーカー側が「動作保証外」と公表していたとしても、Windows7、8.1からのアップグレードである場合、気がつくとお手元のPCは動作保証外のPCとなってしまうのです。

 しかも、これもかつてと同じように、アップグレードしてしまった場合、PCメーカー側は間違いなく、「元の状態へ戻す」よう、ご案内することとなります。

 その方法は今回の場合、Windows Updateの類となることから、Microsoft側は電話の窓口を設けておらず、Microsoft Community(Webサイト)への質問、という方法しか用意されていないこととなり、情報を必要とする方々には煩雑を極めます。

 

さらに厄介なのは、今回のことは、かつてのWindows10の無償アップグレード、要は、最上位OSへの変更ではなく、同じOSのアップグレード、だと言うことです。

 

Windows10無償アップグレードが自動更新で配布されていた際、「Windows10を入手する」というアップデータによって事前通知されていました(それが半ば強制だとしても)。

ところが、今回の「Creators Update」は同じOSのWindows Updateによる自動更新であるために、事前通知もなく、気がつくとアップグレードされるのです。

 

また、正直、自動更新の機能によるため、これを根本的に止めることはできません。

それは、PCメーカー側が動作保証していないPCへも自動的に導入され、しかも、仮に元へ戻せたとしても、再度、アップデータがダウンロードされることを止めることもできないのです。

 

そうです、動作保証外のPCへCreators Updateは容赦なく、何度でもエンドユーザーの元へダウンロードされる懸念があります。

 何度申し上げますが、これは、PCメーカー側の努力で対処できることではありません。

 それこそ、PCメーカー側、エンドユーザー側にとって、Windwos10プリインストールモデルをご利用でない場合は、まさに「悪夢」となること、ご用心ください。