スマートフォンでエアコンなど家電の電源をオン・オフできる時代になりました。 パソコンもスマートフォンで電源を入れてみたいと思ったことはありませんか?
企業で利用するには、いろいろとセキュリティなど難しい話になってしまいます。しかし、個人で家の中のパソコンを起動させることはそれほど難しい作業は必要ありませんので、ご紹介したいと思います。
キーワードは「Wake On Lan(WOL)」です。 Wake On Lan(WOL)とは、ネットワークを通じて遠隔操作でパソコンに「電源投入の指令」を送り、スリープ状態や電源を切った状態から起動させる機能です。

● 起動させるパソコン

マザーボードやネットワークアダプターが、WOLに対応している必要があります。 一般的には、BIOSの設定やWindowsのデバイスマネージャー上で、ネットワークアダプターの設定で機能をオンにすると利用できるようになります。

・ BIOSの設定

「Remote Power On」や「Wake On LAN」などの項目が電源管理メニューにあると思いますので、これらの項目を「Enable」または「有効」に設定します。
※下記の例では「Wake On LAN」の項目を「Automatic」または「Primary」に設定します。このようにパソコンの機種によりBIOS設定項目の名称は大きく異なりますので、ご注意ください。 BIOS設定画面

・ ネットワークアダプターの設定

コントロールパネルからデバイスマネージャーを開き、該当するネットワークアダプター名を右クリックし「プロパティ」をクリックします。
プロパティ画面内の「詳細設定」タブを開くと「Wake On設定」「Wake ON LAN」「Wake on Magic Packet」「Wake on Settings」などの項目があります。 この項目を選択したら値を「有効」「On」「オン」「Enable」といった設定にします。
(以下はWindows7での表示例) ネットワークアダプター 詳細設定画面

次に、「電源の管理」タブを開き以下の2項目のチェックボックスにチェックが入っていない場合は、チェックを入れた状態にします。
・このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする ・Magic Packet でのみ、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする ネットワークアダプター 電源の管理画面

なお、メーカーによりBIOS設定時やネットワークアダプター設定時の表示名や設定方法が異なります。詳細につきましては、パソコンのマニュアルを参照するか、メーカーにお問合せ下さい。

● ルーター

WOLに対応したルーターを用意します。ルーターの設定画面からWOLの機能を有効にしますが、メーカーにより名称や設定方法が異なりますので、こちらもマニュアルを参照するかメーカーにお問合せ下さい。
パソコンもルーターもメーカーにより設定が少し複雑なところもありますが、基本的にはこれだけで、パソコンの電源をオンにすることができるようになります。
起動させる方法として、一般的には、スマートフォン(又はほかのパソコン)からルーターへ「Webブラウザ」でアクセスします。 ルーター内のページにWOLの信号を出すためのボタンが用意されていますので、そのボタンを押すことで、自動的に対象のパソコンの電源が入るという仕組みになっています。
「屋外(自宅以外のネットワーク)から起動させたい」となると少しハードルは高くなります。 いくつか方法はありますが、DDNS(ダイナミックDNS)のサービスを利用するのもひとつの方法です。有償サービスやルーター標準でDDNSのサービスを有し、設定すれば電源を入れることができるようになっている機器もあります。

自動でパソコンの起動ができてしまえば、スマートフォンの遠隔アプリを利用し、パソコンの操作もスマートフォンでできるようになるなど、パソコンもいろいろ使い方が広がるのではないでしょうか。
新しいパソコンであれば、対応していることも珍しくないので、WOLというキーワードで現在ご利用のパソコンやルーターを調べて、パソコンライフを今まで以上に活用してみてはいかがでしょうか。興味がある方は是非お試し下さい。
―以上―

    Office 2016がリリースされています。 2015.11.10のコラム「Office Premiumのご紹介」でOffice Premiumの概要についてご紹介した際にOffice 2013をご利用の方は、無料でOffice 2016にバージョンアップすることができるということに触れましたが、今回は具体的なバージョンアップの手順についてご説明させていただきます。 ※2015/12時点の情報です。

●手順

1. Office Onlineのページを表示して、Microsoftアカウントとパスワードを入力し、「サインイン」をクリックしてサインインします。
OfficePremium

2. 表示されたページ上部のOffice Premiumのタブをクリックします。 ※下図は、“Office Home and Business Premium”をお使いの場合の例です
OfficePremium

3. 画面右側にある「再インストール」のボタンをクリックします。
※「再インストール」をクリックすると、最新バージョンのOfficeがインストールされる仕組みです。 「追加のインストールオプション」をクリックするとOffice2013などの古いOfficeや64bit版のOfficeを選択してインストールも可能です。
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4. 画面下部に「実行または保存しますか?」と表示されたら、「実行」をクリックします。 ※「保存」を選択して、パソコンに実行ファイルを保存してからインストールする方法もあります。
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5. 最新のOfficeのダウンロードとインストールが始まりますので、完了するのを待ちます。
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6. 完了メッセージが表示されたら、「閉じる」をクリックして、完了です。
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今後、新しいバージョンのOfficeがリリースされた場合の手順も、おそらく同様の手順(「再インストール」のボタンをクリックすると、最新のOfficeがインストールされる)になると思います。 Office Premiumをご利用で、古いバージョンのOfficeをご利用のお客様は、この機会にOffice 2016のご利用を検討してみられてはいかがでしょうか。       ※Office およびOffice Premiumは、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。   コールセンター